第17回公判

立証するのは力仕事に違いないとは思うけれども

平成15年7月25日(金)曇
雲形池
9時30分頃いつもの傍聴券配布場所に行って、並んでいる人特に学生風の若い女性が多いのにビックリした。ゼミの実習か何かなのだろうか。
鶴の噴水は水をいっぱいに噴き上げ涼を呼んでいました

今日の証人は受託収賄の贈賄側とされる島田建設の元常務取締役で、終日検察官の主尋問だった。

尋問は型どおりの証人の略歴から始まり、島田建設の業務内容等を詳細に聞いた後、鈴木代議士を通じて港湾部長に5件の仕事の発注依頼をし、お礼として代議士に600万円を差し上げたとの証言がなされた。
容疑の4回の金銭授受についてはそれぞれについて詳細の尋問と証言がされた。
第一回目は平成9年10月29日で、港湾大会終了後北海道開発庁長官室で鈴木と会った。社長より「代議士から本命業者として割り付けるよう指示して欲しい」とのお願いをし、A4版の半分のメモを手渡した。 その際留萌、紋別は是非とりたいとの話もする。「分かった。港湾だな」とすぐに担当部長に電話をするも留守で、後で話をしておくとの事だった。
ヤブミョウガ
「小遣いを持ってきたので使ってください。」との社長の言葉には「多田の方にたのむよ」との事だったので、翌10月30日に2つの封筒に入れた200万円を多田秘書に渡しに行った。長官に仕事のお願いをしてお礼を差し上げた事は賄賂を出した事なので正直ビックリしたが、社長はそれだけ決心しているのだなと思った。多田秘書にお金を渡した時には領収書の話はでず、社長のポケットマネーと思った。

11月上旬に港湾部長から電話があり、島田社長から「宗サンが港湾部長に連絡してくれたようだ。来週会いに行くから。」と言われ鈴木が話しをしてくれた事を知った。

ヤブミョウガ
午後から後の3回について細かい尋問が続いた。立証の仕事は力仕事だという事を認識させられるに充分過ぎるほど微に入り細に入りの尋問だった。勿論事実に基づいた正確な証言を引き出すのが検察官の仕事だろうが、今日の法廷はあまりに几帳面、ありていに言えば愚直すぎる
 裁判員制度の導入も決まっている現在、もう少し 要領のいい尋問を心がけないと敬遠されてしまうのではないかと余計な心配までしてしまう程だった。
ヤブミョウガの花と果実です。真珠色の果実が熟すと黒に近い紫色になります。  平成15年7月25日

最後に島田社長は平成15年5月に前立腺の手術を受けた1週間後に脳梗塞を発症し、現在は今日の証人も認識できない状態だということが語られた。

参照:「437日拘留された本当の理由 その4」