第15回公判

供述を総て否定し鈴木宗男の主張に沿った証言を展開

平成15年6月27日(金)晴
雲形池
東京地方は久しぶりの晴天だった。本日の傍聴人は12〜3人と少なかった。
証人は鈴木事務所で長年金庫番を勤めていた佐藤玲子秘書。自身は昨年7月、政治資金収支報告書の虚偽記載で逮捕されたが9月に起訴猶予処分になっていた。
久しぶりの晴天に雲形池畔のアジサイの青紫色も新鮮に輝いていました
西村検察官の主尋問は平成10年12月の構造改革研究会主催の出版記念パーティの件から始まった。構造改革研究会は鈴木宗男が幹事長を務める若手政治家を集めた派閥横断の政治団体で、このパーティでの鈴木事務所の実収入は経費を差し引いて約1億円あった。
この収入が21世紀政策研究会の10年度の収支報告書に記載されていなかったのが、政治資金規正法違反として問われた第一点。
カンゾウ
もう一点の自宅の購入資金の一部に充てたとされる3600万円については、処理については後日ということで「収支報告書には載せなくていい。すぐ処理するから」との事だったので、ついそのままにしてしまった。

午後からの証言では平成12年政治資金規正法改正により総ての休眠口座を解約し、十全事務所のロッカーに約一億円を保管した。そして翌13年多田秘書の指示で若手議員への夏の資金援助、暮れの援助として総額8300万円〜 400万円を支出した。この時のお金は総て帯封を外し輪ゴムで括りなおしたと述べられた。
正規のルートのお金ではないとの意識がそうさせたのだろうか。

カタバミ
検察側が500万円、鈴木被告側は400万円と主張している10年8月4日のやまりんが持参した金額の件については現金を渡され十全ビルに戻り、拓銀の銀行員に来てもらって預けた。現金と一緒に渡されたメモには400万円とありその数字だけが頭にあった。夕方の帰宅間際の慌ただしい時だったので入金票も確かめなかった。検察官からその時の500万円の入金票を見せられても自分には400万円との認識しかなかったと言い張った。
集金の銀行員はお金を受け取る時、必ず声に出して金額を確認するのが当たり前で、基本中の基本。その点からの突込みができなかった検察官には物足りなさを感じたが、それでも否認するだろうと思われる頑なさだった。
アジサイ
逮捕された時の取調べで政治資金報告書への1億円と3600万円の不記載について当初は自分の処理ミスと主張していた。しかしその後の女性検察官の取調べで自分の処理ミスではなかったと供述を変えて、その間の経緯についても述べていたようだ。
アジサイが透き通った青色の花をつけていました
しかしその調書を見せられ、自身の署名を見せられても「覚えていない」と取調べ段階の 供述は全面否認した。
仕方無しに検察官は一つひとつの調書について署名捺印が本人のものである事を確認して、最後に調書の内容が違えば署名をしなくてもよい事を知っていた事を確認して尋問を終えた。
15回目の公判にして初めて取り調べ段階とまったく異なる証言に出会ったが、女性の強さ・したたかさそして健気さを目の当たりにした。
その懸命さは鈴木宗男の不利にならないようにとの気持があふれていた。

最後に「一言申し述べさせて欲しい」との要望が証人よりあったが、裁判長は「あなたはそうゆう立場にありませんので、裁判所に何か要望がある場合には後日文書で申し立てて下さい。」との言葉で閉廷したが、何となく可哀想な気持が残った。

※佐藤玲子秘書はこの年9月20日病気のため亡くなりました。この日の証言では鈴木事務所に復帰したい旨も述べていましたがそれもかなわず帰らぬ人となりました。