控訴審第10回公判お金が届けられてもおかしくない07年5月24日(木)晴

雲形池

鈴木宗男控訴審第10回公判は東京高等裁判所718号法廷にて10時より昼食を挟んで15時まで、 前回に引き続き弘中弁護人による島田事件と議院証言法違反の被告人質問が行なわれた。
  冒頭島田社長、後藤部長が顔を合わせた部屋の大きさ、見取り図等が示され鈴木が他の対応をしている間に2人が話し合ったとの弁護側の主張を裏づけようとする試みがなされた。

好天続きで気温もうなぎのぼり、5月下旬にして真夏日の所もあったようだ。昼休みの日比谷公園も半袖姿が目立ち、既に夏の装いでした。

島田社長が面会に来たのは常に大会とか何かが有って出てきた時で、面会の目的だけで上京した事は無かったし、不動産でも3%の手数料というのに22億4800万の工事に対する謝礼が600万などとは漫画的でバカも休み休み言えといいたい位だ。そして受注したといわれる工事には後から補正予算によって発生した工事が含まれている。

後援企業の主だった社長は片っ端から検察に呼ばれ、何かの下心があって献金をしたのではないかと厳しく調べられた。前立腺肥大の手術が上手くいかずオムツをして体調が悪かった島田社長は代議士に金を渡したと言わなければ帰してもらえない状況に追い込まれた。もともと気の小さい島田社長は検察に誘導され易かった。そして気の小さい島田さんが当時大臣格だった私に「小遣いを持って来た」などとは言う筈もない。

政治家が特定の1社を面倒見れば10社を敵に回すとも語られ、一審では親分肌で人がいい2代目だったと言われた島田社長が気が小さい人に変貌したが、とにかく自分の都合のいいように変えてしまうのは政治家の性なのか、はたまた鈴木宗男だけの特性なのだろうか。
役人は上司の私が頼んだ事だったら返事があるのは当然なのに無かったというのは云々とかなりボルテージが上がったところでたまらず「それは既にお聞きしていますから」と裁判長が制止した。

昼咲月見草

島田事件に関しては一審では金銭の授受も一切無かったと主張していたが、「金銭の授受に関してはあっても不思議ではなかったかも知れない」に変わった。この間島田さんからお祝い、あるいは陣中見舞いとしてお金を届ける事は100%は排除できない。事務所にお金が届けられてもおかしくは無いとも思う。一審では大室弁護士からあなたが貰っていないなら貰っていないで通しなさいといわれたのでそのようにしたが、当時からそう思ってはいたと主張が変わった。

議院証言法違反については個々の件の前に証人喚問自体の非人間性、マスコミ迎合姿勢、証人に対する集中攻撃の模様が語られ、議事録では分からないその場の雰囲気等が大きく問題にされた。
取調べにあたった検事はこの件についての起訴は「賛否が半々で検察の中でも割れていた」と話していたと述べ起訴自体の不確実性も主張した。その後も従来通りのことが語られ、政治資金規正法違反事件を残して15時になってしまった。

裁判長より「今日検察官の質問時間が取れるといっていたのに次回もまだ政治資金規正法違反で1時間くらい必要ですか」と尋ねられると、準備してみると以外に多くの事がありますのでの弁護人の答だった。
次回は6月21日(木)午前10時から。証人喚問は議事録を見ただけではでは分からない事が多いと2時間の証人喚問のビデオも見るようだ。