第4回公判

「喪が明けたら元に戻る」とは如何なる意味だったのか

平成15年1月17日(金)晴
チュウサギ
傍聴は抽選との事だったが9時5分頃行った時には先客は1人のみ。9時20分の抽選締め切りの時間になっても傍聴希望者は22名で、結果的には無抽選だった。
証人は絹川明帯広営林支局長。盗伐事件については平成10年5月に、やまりんが盗伐しているとの匿名の電話が総務部長宛に入った。調査の結果6月25日に7ヶ月の行政処分がなされた。その後、やまりん側から処分が明けた2月、3月には「4月にさかのぼって1年分売って欲しい」との働きかけが始まり、7月末には絹川支局長にも依頼があったので、とんでもない事と怒鳴って追い返した。
あまりの天気の良さに、雲形池に張り出した松の木の上で日向ぼっこをしていたチュウサギは、彫像のように身じろぎもしませんでした 03年1月17日
8月初めに本庁からやまりんが上京しているとの電話が入った。
その後、伴次長が鈴木議員からお叱りを受けたので何とか妥協案は無いかと連絡を受け 「4ヶ月以内ならどうにか回復できるのでは」と話をした。

証言の中で帯広管内の木材業者の状況や種々の業界用語も語られた。いわく、立木(りゅうぼく)販売会社は約20社で、数量は年々減っていた。その中で前年実績重視で割り当てがなされていた。造林事業は最盛期の10分の1から20分の1に減ってしまっていたが、やまりんが最大手でありその3割を受注していた。伐採年齢に達した木を伐採するのが主伐。その他、除伐、間伐、下刈り等の作業がある等々。

午後の弁護側の反対尋問で、処分当初やまりんの社長などとの会話の中で語られた「喪が明けたら元に戻る」という絹川支局長の言葉の解釈をめぐっての質疑がなされた。まったく日本的な含みの多い言葉で状況の変化によってはどうにもなるし、話し手聞き手の阿吽の呼吸でどう解釈もできる。ハッキリ言い切るより、オブラートに包んだ方がいい時の言い回しだ。

雲形池
弁護側からの「元に戻るとは全量回復という意味にとられたのではないか」との問いに、対立勢力からは「このような大罪を犯したのだからこれからは随意契約をさせない」との働きかけもあり、そちらにも同じ事を明言した。「元に戻るとは処分が終わったら随意契約を再開するとの意味の他の何ものでもなかった。」とかなり強い調子の証言がなされた。
快晴の日比谷公園・雲形池は鏡と化して鶴の噴水、周囲の木々、そして抜けるような青空を映していました  平成15年1月17日
最後に八木裁判長より4月以降翌年3月までの月平均2回の公判予定が発表され、16時20分閉廷。