第34回公判(論告・求刑)

懲役4年、千百万円の追徴金の求刑がされた

平成16年7月14日(水)晴
雲形池
傍聴は9時20分からの抽選と思い込み前日確認もせず行ったら、先客は裁判マニアの男性1人のみ。彼もてっきり抽選と思って来たようだ。結局9時40分からの先着順の整理券を配る段階になっても定員に達しなかった。
緑滴る晴天の雲形池 04年7月14日
7月11日の参院選挙では予想以上の48万5千票あまりを獲得しどっこい生きていることを印象付けた鈴木宗男だが、中央では過去の人になりつつあるのだろうか。
久し振りに2分間のビディオ撮影後、鈴木宗男入廷。

まず、製材会社やまりんの盗伐事件の処分を、事実上取り消すよう林野庁に働きかけて500万円の賄賂を受取った「あっせん収賄罪」の論告が約1時間15分。その後昼食をはさんで島田建設から600万円を受取り港湾工事を受注させた「受託収賄罪」が約1時間30分。

ヤブミョウガ
ひとりで1時間以上も文章を読むのは大変な労力だが、2検察官とも書かれている事を時間内に読み上げるのに必死で、最大限の早口で読み、読み終わるとそれこそ精も根も尽き果てたように椅子に座り込んでいた。
ヤブミョウガが白い花と真珠のような実をつけていた。熟すと鮮やかな藍色になる
論告書のコピーは裁判官、弁護人に渡っているのだから、もっと要領よく論旨を明確に、省略するところは省略するべきだろう。あれでは傍聴人は言うに及ばず、裁判官、弁護人すら内容を理解するのは至難の業で、単なる形式主義、時間の無駄と言われても仕方がない。
キョウチクトウ

14時10分頃から「政治資金規正法違反」の論告。吉田正喜検察官は鈴木、多田秘書の2人が佐藤玲子秘書のミスとして、彼女ひとりに罪を被せようとした卑劣な共謀を厳しく断罪した。

国会前庭には夾竹桃が花をつけていました。生命力の強い花木です
この時の鈴木宗男は論告書に下線を引いたり、ト書きを入れたりしていたが、その横顔は心書類にはあらず、ただ吉田検察官の糾弾に馬耳東風を決め込もうとしている様子が明々白々だった。

14時50分から15分間の休憩後、再び吉田検察官の「議院証言法違反」の論告後、懲役4年、追徴金1100万円の求刑があり、16時過ぎ閉廷した。

※新聞報道によると今日の鈴木宗男のコメントは「私からどうこう言うのは僭越だが、事件は国策捜査と思っている」との事だ。
論告 証拠調べが終わってから検察官が事実関係及び法律の適用について述べる意見の陳述
求刑 検察官の論告の内で刑の量定についての意見の陳述。刑罰の予告であり裁判所に影響を及ぼすので違憲との見解もある。