第30回公判

「ウソ!」と女性の鋭い否定の言葉が発せられたと感じた

平成16年3月19日(金)晴
雲形池
今日の鈴木宗男第30回公判は大室主任弁護人による被告人質問だった。
前回の検察の被告人質問は非常に興味があったが、所要で傍聴できず非常に残念だった。今回はその分まで取り戻すべく傍聴した。
桜も蕾を膨らませ晴天の雲形池は将に春到来です 04年3月19日
議院証言法違反から始まり、政治資金規正法違反の1億円を超える寄付金収入及び自宅購入資金の一部の3600万円を記載しなかった件、そしてあっせん収賄罪に問われているやまりん事件についての被告人質問だった。
秘書給与肩代わりの件はその朝の毎日新聞の見出しが18年間とあり、質問はてっきりその期間と思い答弁した。4年間と明確に指定されれば当然お世話になったと答えた。
ミツマタ

モザンビークへの緊急援助隊派遣中止については、外務大臣でもない私が「出発2時間前に止めた」と全権を持っているような原口議員の言い方は一方的で心外だ。戸谷課長が帰った後、粗(ほぼ)課長や野川参事官が来たが、その時外務省から派遣を中止した との連絡があった。と述べて2人が何の為に来て、中止の原因は何だったのかには知らぬ顔を決め込んだ。

花が何も無い冬の間、白いガクが花のように見えた三椏にも本物の花が満開でした

政治資金規正法違反の1億円の不記載については、総て任せていたので知らなかったと、政治家の常套手段の証言だった。自宅購入資金の残金3600万円を21世紀政策研究会の政治資金から流用した件については、立替えていたお金を返して貰っただけだと主張した。その内訳として参院選で陣中見舞いを出した議員と金額等を書き出したりした。そして最終「佐藤さんは乳がんの手術をしてから集中力が無くなりミスが目立った」と付け加えた。 この瞬間、傍聴席から「ウソ!」と女性の鋭い否定の言葉が発せられたと感じたのは、私の錯覚だったのだろうか。

アメリカスミレサイシン
やまりん事件に関しては請託を受けた事も林野庁に働きかけた事もなく、証人達の言葉は不思議な思いで聞いていたと、多くの証人の証言を総て否定した。そして事件の背後には政治家同士の敵対関係が絡んでいたと当時の農林水産大臣と自分の確執などを語った。
鮮やかな紫のスミレが花開いていました。アメリカスミレサイシンでしょうか
鈴木被告は今回の起訴事実に対して総て無罪を主張しているので、弁護人質問では自身の無罪のストーリーを描くのは分からないでもない。でも今日のようにあまりにも不自然な証言で他人に責任を転化し、死者を鞭打つような言葉を聞くとシラケル ばかりではなく、怒りを抑えるのに苦労をした。国策捜査と断じるならせめて他人を傷つけない証言が欲しかった。