第25回公判

お前にも小遣いを持ってきたとは鈴木代議士とお前の意味?

平成16年1月16日(金)晴
雲形池
寒かった事も手伝ったのか先着順の列に並んだのは11人で珍しく学生風の若者は見えなかった。
本日の証人は引き続き多田淳秘書で、検察の反対尋問だった。
水野谷検察官の尋問lは預金口座の金銭の出し入れを中心になされ、午前中の殆どの時間がこの事に費やされた。
朝方の寒気の厳しさを証明するように鶴の噴水の台座にはツララが光っていました

平成9年9月29日付で大和銀行の東京懇話会口座に4100万円の入金があった内訳は、8年10月の総選挙の 時の陣中見舞の残金が2000万円、8年4月のパーティの当日の祝い金1000万円、大臣になった時の1万、2万の細かい祝い金が総額5〜600万円で残りの4〜500万については不明との証言だった。この他にも1千万単位の多くの入出金についての内訳が問われたが、使途については記憶に無いとの証言が多かった。

スズカケの実

平成8年12月頃には鈴木代議士の机の脇のスチール製ロッカーには常時3000万円くらいの現金を保管していた。党本部、派閥からの入金は領収証は不要で、支援者からの特別会費(領収書を発行しない)等も収支報告書には記載しないものがあった。赤川秘書と茂木秘書は企業から給与が出ていたが、この事は代議士は知らなかったとの証言もなされた。

比較的風も穏やかな晴天の昼休み、日比谷公園のスズカケの木には将に鈴のような丸い実の間に雀たちが日向ぼっこをしていました。     04年1月16日    

やまりん関係では平成10年8月4日山田会長から「代議士に色々話を聞いてもらいました」と言われたと自分の公判廷で述べていることについて具体的な記憶が無かったと訂正した。

カワウ
島田建設関係では平成10年3月の来訪の趣旨が国後島の工事の件でお礼に行きたいとの事だったとの事だが、それならJVを組んだ他の2社と一緒に来るのが普通ではないかとの検察の問いには明確な答えは無かった。
最近雲形池に現れた川鵜が彫像のように佇んでいましたが、その姿は怪鳥そのものでした 04年1月16日
また、「平成14年2月頃に島田建設には裏金を含めて総て出してもらった」と言った件での裏金とは代議士への小遣いを指すのではないかとの問いには地元の事務所が島田建設と親しかったから東京に報告の無い金があると困るからの意味だったと苦しかった。
色々な事を様々の角度から質問され、記憶の曖昧さもあり、何とか論理を一貫させるのは大変で良く頑張っているとさえ感じた。

最後に「お前にも小遣いを持ってきた」と島田社長に言われたとの言葉を訂正したのは、自身の公判廷で「それは鈴木代議士とお前にも」という意味だったのではないかと検察官に言われてだった。と吉田検察官が締めくくって検察の反対尋問終了。

この時、鈴木宗男はキッと顔を上げ、ほほを紅潮させて検察官を凝視していた。