第19回公判

弁護団にもボケ役が必要なのだろうか・・・

平成15年9月12日(金)晴
雲形池
保釈後初めての公判の為か報道関係者も、一般傍聴人も多くほぼ満席だった。
鈴木被告は明るい紺の背広にエンジのネクタイ、胸には議員バッチが光っていた。今まで鈴木被告の両脇を固めていた看守が居なくなって被告席が広くなり、保釈された事がここでも証明された。
冒頭大室主任弁護人より所内での報道陣の取材を裁判所より自粛の要請をして欲しいとの要望があった。
快晴の青い空を写す雲形池 03年9月12日

証人は島田建設経理部長だったが、今回は受託収賄事件ではなく、島田建設からの政治献金を受領しながら衆議院予算委員会で受け取っていないと偽証した「議院証言法違反」についての審議だった。

検察の冒頭陳述では金額は800万円との事だったが、平成11年頃からの領収書のない4回の現金支払いについてどのような形で用意されたのか吉田検察官の尋問が行われた。
サルスベリ
驚いた事にその中には平成11年8月中頃に「鈴木事務所の秘書さんに渡す小遣い90万円を用意して欲しい」との社長の指示があり、その時には新札を50万,20万,20万と3つの封筒に用意したと語られた。

14年6月末から8月末に東京地検の取調べを受けたが、受託収賄事件の600万円については関与していなかったので、まったく分からなかったと述べていた。
島田社長は2代目社長だったが親分肌で多分にカリスマ的要素も持っていたとも話された。

ヤブミョウガ
午後から弁護側の反対尋問だったが、毎月の給与の一部を積み立てて役員の賞与に当てていたと証言した件についての詳細を問われると「分からない」「知りません」「聞いていません」等の答えばかりで少しも核心の尋問に入れなかった。
証人の答え方にも協力的な姿勢は感じられなかったが、弁護人に給与は人事部の所管で経理部で扱かっていなかったのでは、との認識があればもう少し違う聞き方ができたのではないかと思った。
反対尋問をした弁護人は今までも審議引き延ばしとも思えるような枝葉の質問を長々と続けたり、的外れの尋問をした事があった。午前中にも訳の分からない異議を申し立てすぐ却下されていたが、終り近く、会合自体に覚えがないと答えているのに「その時の祝い金はいくらだったでしょうか」と訊ね、すかさず「異議アリ」を差し挟まれた。
弁護団も4人で構成するとそれぞれに個性が要求され、ボケ役も必要なのだろうかと思わせられるほどだった。

帰宅して報道をチェックしてみると、今日の記者達は審議自体にはほとんど関心がなく、保釈後初めての出廷姿と選挙に出るか否かにのみ焦点があったようだ。